朝鮮には族譜(チョッポ)という物がある。族譜とは、一族の家系に関する記録であり、そこには父系血縁主義に基づき、先祖のの起源からはじまりひとりひとりの出生年や没年、また官職や経歴が一目瞭然と分かる様に記録されており、それが編纂されて書物のかたちになっている。起源は中国にあるといわれるが、朝鮮人はこれを家宝のごとく尊重する。物としての族譜はそのようなものであるが、この本で私が言う「族譜」とは、比喩的な意味での「在日」の族譜である。しかも、二世、三世たちがこれから背負うであろう族譜である。本家本元の族譜は笑うかもしれないが、「在日」の族譜は今歩みを始めたばかりなのである。(「族譜」まえがきより)

新婦を抱える新郎 「東床礼・トンサンレエ」
正座する女
初誕生日・トル
1世のお葬式で霊前に拝する
大阪生野の街ゆく農楽隊